2011年4月6日水曜日

たんぽぽ舎より 地震と原発事故情報その32

  ◆ 地震と原発事故情報 その32 ◆

6つの情報をお知らせします。

1 茨城新聞4月6日トップ記事『セシウム基準値超え、
コウナゴ県内休漁』
 2 魚介類のヨウ素基準:野菜と同じ2000ベクレルに抗議!
 3 内陸汚染に加えて、今度は海洋汚染「怒りに震えています!」山崎久隆
 4 東海地震が心配・浜岡原発ツアー1泊2日の案内
 5 飯舘村周辺の放射能汚染調査、京都大学今中哲二さんからの報告
 6 小出裕章さんの汚染水排出問題


★1 茨城新聞4月6日トップ記事『セシウム基準値超え、コウナゴ県内休漁』

福島第一原発事故で汚染水が海へ流出している問題で、県内の漁協関係者らで
つくる県漁業関係東北関東大震災災害対策本部(本部長・小野勲鹿島灘漁業協同
組合長)は5日、北茨城市沖で4日に採取したコウナゴ(イカナゴの稚魚)から、
食品衛生法上の暫定基準値の1キロ当たり500ベクレルを上回る526ベクレルの放
射性セシウムが検出されたことを明らかにした。魚介類が基準値を超えたのは初
めて。同本部は5日、県の出荷自粛要請を受けて県内全域でコウナゴ漁を一斉休
漁することを決めた。


★2 魚介類のヨウ素基準:野菜と同じ2000ベクレルに抗議!

本来であれば、一般公衆の被ばくの上限は年間1mSvであるはずであり、食品な
どの基準は測定限界以下になるはずだ。ところが事故が起きた場合、少しくらい
汚染があっても食べ物がないよりは「マシ」という「緊急避難的措置」であるは
ずだ。
現在用いられている食品の放射能汚染の暫定基準値は、厚生労働省(平成14年3
月)「緊急時おける食品の放射能測定マニュアル」に規定していた値で、そもそ
も日本には、あるはずのない食品への放射能汚染の残留基準は存在しなかった。
魚介類のヨウ素131の規制値は半減期が短い事、海水で薄められ拡散される
ことから、国際的にも決められていなかった。すべて水道水と野菜だけで基準を
考えているのだから、今回野菜に準拠した2000Bqの設定は「上乗せ」になるので
ある。原発からの高濃度放射性廃液回収のめどが立っていない今、政府の対応へ
批判と、損害賠償を回避するための引き上げとしか理解できない。海産物からの
放射性物質の検出は今後も続く可能性があり、範囲が拡大し、濃度レベルも先が
読めない。食物連鎖で小魚を食べた大型の魚に徐々に放射性物質が蓄積されて
く可能性も視野に入れ、国民は注視してくことが大事だ。風評被害を防ぎ、漁業
関係者の生活を守るためにも、まずは詳細な検査を求めたい。


★3 内陸汚染に加えて、今度は海洋汚染「怒りに震えています!」山崎久隆

 もう言葉も出ません。原子炉圧力容器は既に底抜け状態に近いでしょう。しか
も3基とも。メルトダウンと言うよりもメルトした燃料要素が底に溜まって高温
になり、インコアモニタハウジングや制御棒駆動装置案内管の溶接を溶かし、管
そのものが脱落するか溶断されたのではないかと思います。14センチの鋼鉄容器
の正体はざるだったわけです。そのうえ再循環系配管もこれでは持たないでしょ
う。
4号機使用済燃料プールも早期にコンクリートが破壊されていて水が漏れてい
たんじゃないかと思います。そうでなければあんな燃料破損が早期に起きると
はとても思えません。
とうとう放射性物質で汚染された水を海に投棄し始めました。とてもじゃない
が、まともではない。
日本もロシア並みの廃液海洋投棄国になったというわけです。
沿岸海流は南向きのようですから、すぐに海岸線に測定モニターを設置すべき
だろうと思います。海岸に打ち上げられて微少な塵になり、住民が住む地域に
飛んで来て、内陸も汚染されることになると思います。こういうことさえ知ら
ない?どうにかしてくれと思います。それで「希釈される」などと、どういう
つもりでしょうか。海水で薄められて検出限界以下になるとでも本気で思って
いるのだとしたら、そういう人間は即退場願いたい。
以下のURLはフランスの解析です。日本ではありません。

http://sirocco.omp.obs-mip.fr/outils/Symphonie/Produits/Japan/SymphoniePreviJapan.htm

これで見れば、沿岸に高い濃度の汚染域があることがわかります。沖に流れて
いって薄められることはないという結論です。
もうそろそろ収まるか、収まるかとずるずるついに一ヶ月になろうとしていま
す。もうチェルノブイリ原発事故を超える事態になりつつあります。世界汚染
という意味ではチェルノブイリ原発のほうがまだまだ大きいですが、こちらは
長期間にわたる制御不能というわけ。ウィンズケールの方が近いですね。
水が漏れているという場所も、テレビで盛んに流している小便みたいなちょろ
ちょろ出ている廃液で済むわけがありません。この岸壁は下が砕石だというの
に、いすから転げそうになりました。いやしくも放射性物質を扱う施設の土台
が砕石だというのですから。普通は悪くても耐水性セメントかコンクリート護
岸でしょう。うちのいなかの漁港だってコンクリです。
既に原子炉建屋もタービン建屋も底部がずたずたでしょうから、そこからしみ
出した高レベル放射性廃棄物と化した海水や冷却水はその砕石土台を通り抜け
て海に垂れ流し状態。見かけの小便をいくら止めても意味が無い。まして数万
トンの低レベル廃液も流してしまうのだから、もうめちゃくちゃです。
どうしたらいいんでしょうか。この人たちは。内陸汚染に加え今度は海洋汚染。
怒りに震えています。
やりようはいくらでもあったはずです。六カ所再処理工場や東海再処理工場で
汚染されていない大型タンクを全部取り外して持ってくるとか、ダブルハル構
造の使用済燃料輸送船を全部ここに持ってきて廃液タンクに使うとか、50万ト
ンタンカーを買い取って廃液貯蔵につかうとか、建設中の原発のきれいなポン
プや配管材を取り外してもってきて、タービン建屋の床からくみ上げた汚染水
を圧力容器や格納容器に戻すループを作るとか、矢板をうち込むならば防波堤
ではなくタービン建屋と護岸のあいだであるとか、とりわけ何で防波堤に矢板
を打ち込むのかさっぱり分からない。この防波堤は閉じられた構造ではなく船
が出入りするために当然海側に開いている。だから途中の防波堤が切れていよ
うがいまいがもともと密封された海域でも何でもない。
あほみたいなことになんで資材を無駄遣いするのか。
とにかく汚染水の流出を食い止める手段はいくらでもあったはずです。


★4 東海地震が心配・浜岡原発ツアー1泊2日の案内
定員―先着26名 浜岡原発を廃炉に!!

日程:1日目 浜ネット総会 参加と現地との交流
広瀬 隆・豊田直己(予定)講演
2日目 浜岡原発を見る・浜岡原発を止める署名行動(予定)

交通:マイクロバス(定員26名)

費用:8,000円 交通障害保険加入費を含む
(新幹線+バスは14500円なので「半額以下」です)

4月16日(土)品川駅から静岡県浜岡へ(朝8:30集合)
17日(日)帰着17時

主催:浜岡原発止めよう関東ネットワーク(たんぽぽ舎内)


★5 飯舘村周辺の放射能汚染を調査しました。
京都大学、今中哲二さんの報告

先の安全問題ゼミでの福島原発事故問題の延長として、
3月28日、29日の両日、飯舘村周辺での放射能汚染調査を実施し、
下記に暫定報告をまとめました。

http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No110/iitatereport11-4-4.pdf

何かのご参考になれば幸いです。
4月4日 今中哲二

京都大学原子炉実験所
590-0494大阪府泉南郡熊取町
Tel.072-451-2443
Fax.072-452-8193
imanaka@rri.kyoto-u.ac.jp

★6 小出裕章さんの汚染水排出問題
「たね蒔きジャーナル」での小出さんのお話をご紹介します

毎日放送が東京赤坂から放送しているたね蒔きジャーナル、4月4日・5日は
京大原子炉研の小出裕章さんから汚染水排出の問題や原子炉内の状況についての
お話がありました。

http://d.hatena.ne.jp/micabox/
         

0 件のコメント:

コメントを投稿